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Last Update 2015.02.20 |
ごあいさつ
出雲市の皆さま、島根県民の皆さま、また全国の皆さま、目下、島根県出雲市の中央に位置する神戸川(1級河川)流域にて、水戻せ運動を展開しています、神戸川再生推進会議会長の林要一でございます。
この水戻せ運動をなぜ立ち上げねばならなかったのか、その経緯を申し述べ、皆さま方のご理解を戴き、更らなるご支援を賜りますよう、ご配慮をよろしくお願い申し上げます。
先ず、昭和29年国の電源開発の政策に基づいて、神戸川上流域に水利発電用のダム(来島)が建設されました。その神戸川流域(延長82km)面積471kuのうち、来島ダムに流入する流域面積147kuの91%の水量が、他の流域の江の川へ分水して、中国電力株式が発電をしています。
この水利権が昭和29年から平成25年3月31日までの60年間の許可期限が満了となります。それを、中国電力株式会社が更に水利権の更新を国土交通省に申請をしたのです。
その中国電力株式会社が神戸川の環境を維持するに必要な水量を27年間殆ど放流しなかったことから、アユを始め、すべての魚介類が激減し、更に、子供たちが水泳もできず、また水辺で遊ぶことさえもできないほど水の汚れがひどく、本来の河としての体をなさず、そして河の文化をも失った悲惨な河に変貌してしまったのです。
更に、神戸川河口閉塞状態が年々深刻化し、大社湾で魚がとれなくなり、外園海岸に侵食が発生し、神戸川河口沖の海底には、ヘドロの堆積が存在している等、河も海も本来の表情が瀕死の状態に化してしまったのです。それは、水量不足から生物生態系が破壊されたからです。
一企業の無法な利益追求によって、出雲市の貴重な財産の神戸川が負の資産と化したのです。それは、島根県、他関係市町と中国電力株式会社が相互に交わした覚書、確認書等の契約条項を遵守せず、一方的に不正取水したり、データの改ざんなどを平然としかも恒常的に長年に亘ってこのような違法行為を行ってきた結果からです。これは断じて許すことができない暴挙と言わざるを得ません。
このような状態の神戸川を元の清流に戻すことが吾々の責務であると決起したところです。かつての優しく温かみのある河、そして豊かで心や安まる自然が満喫できる神戸川に戻さねばなりません。
最後になりましたが、どうか各界の皆さま方におかれましては、かかる実情をおくみ戴き、神戸川が再生できますように、何卒ご指導とご支援を切にご懇願申し上げます。
名義 神戸川再生推進会議 会長 林 要一
平成25年6月7日
神戸川再生推進会議 会長 林 要一